チンギス・ハーンの一族/陳舜臣

草原の一部族にすぎなかったモンゴルが、やがて世界地図を塗り替えるほどの大帝国を築いた。その中心となったチンギス・ハーン一族の興隆を描いた小説。

一族の長となったテムジン(チンギス)は、やがてハーン(王)となり、隣接する部族を破竹の勢いで統合し、草原を支配する大ハーンとなる。中央アジアに一大勢力を築いたチンギスだったが、後継者が勢力を拡大しすぎたためか、次第に部族内での抗争が頻繁に起こるようになった。 続きを読む

秘本三国志/陳舜臣

黄巾の乱から漢王朝の崩壊、そして三国鼎立時代から晋の建国までを描いた小説。

一言で三国志といっても文献は様々だ。主に曹操を主人公にした「三国正史」。あるいは曹操を悪玉とし、どこまでも劉備を主人公に仕立て上げたがる講談仕立ての「三国志演義」などが代表的だろう。日本では、吉川英治の「三国志」などが有名どころか。 続きを読む

耶律楚材/陳舜臣

草原に一大勢力を築いたチンギス・ハーン一族に仕えた名参謀・耶律楚材の生涯を描いた小説。

楚材の父はまだ見ぬ草原の覇者の出現を予感していた。そして数多くの書籍を息子に書き残した。これから現われるであろう巨大な力に備えるために。楚材は父の死後もそれらの書籍を読み続けた。 続きを読む