ベルリンの秋/春江一也

前作 、「プラハの春」の続編。史実に基づいたフィクションです。

プラハの春に遭遇した主人公、堀江亮介が事件以後東京に戻ってきた。チェコでの実績を買われ今度は東ドイツへ赴任した。普段は乗用車を使う堀江だが、たまたま電車を使い、そして気まぐれで途中下車した。そこで亮介が見たものは、カテリーナの忘れ形見シルビアだった。このあたりは完全な恋愛小説。 続きを読む

チャウシェスク銃殺その後 —ルーマニアはどこへ—/鈴木四郎

1980年代後半から1990年代初頭にかけて、東欧諸国では民主化の動きが活発化していた。そのなかで、チャウシェスク大統領銃殺という衝撃的な流血革命が起きたのがルーマニアだった。

スターリンの再来と指摘され、さらに、毛沢東が取った文化大革命の哲学と思想に深い影響を受けていたといわれるチャウシェスク大統領だったが、そんな彼の失策は大いに国民の不評を買った。 続きを読む