軍師 竹中半兵衛/八尋舜右

長年、青びょうたんのうつけものを装ってきた半兵衛が、僅か十六名の手勢を率いて主人の城 (稲葉山城) を一夜にして奪い取る。

半兵衛にとってそれは単なるゲームだったのかもしれない。約8ヶ月後に奪取した城を持ち主に返してしまった。しかしそのうわさは瞬く間に近隣諸国に広がり、後に秀吉にスカウトされた。 続きを読む

軍師 竹中半兵衛/笹沢左保

「荒馬を乗りこなすのが楽しいだけで、馬を飼うのは性に合わぬと、半兵衛はいう。天下を治めるのは馬を飼うことに似ている。」バックカバーより。

半兵衛は、稲葉城返還後に隠棲生活を送っていた。厭世的な生活をつづける毎日。ある日、猿面の男が半兵衛を訪れる。半兵衛を軍師として迎えたいという。これは三国志の「三顧の礼」を地で行くような話ですね。劉備が諸葛孔明を軍師として迎えるあの話。 続きを読む

竹中半兵衛/高橋和島

僅か16名で稲葉山城を奪った男。半兵衛を語るうえでの代名詞のような武勇伝だが、実際のからくりはこうだ。

半兵衛の弟は稲葉山城に人質に出されてたが、仮病を装う様に言い渡されていた。見舞と偽って半兵衛たちが入城する口実だ。果たして、いざ半兵衛が入城するや、戦闘を始めた。その際、敵の混乱に乗じて、予め城外に待機させていた数千もの軍勢に大声をあげさせた。大軍が攻めこんで来たと敵に錯覚を起こさせ、一層の混乱を招かせたのだった。城外にいた数千の軍勢によって起された大声が、半兵衛の作戦を後押ししたことには違いないが、「僅か16名で難攻不落の城を落とした竹中半兵衛。」と、その名が広められた。 続きを読む