【楽天ブックス】 生き方・リラクゼーション

ジャンル一覧

トップページプロフィールメール送信

ジャンル別作品リスト


更新情報

歴史・時代小説
鎌倉、室町時代
戦国時代
江戸時代
幕末、維新
明治時代
中国など


文藝一般&文学
エッセイ&実録等
思想・哲学・宗教・歴史


お気に入りの作家
隆慶一郎の本
吉村昭の本
司馬遼太郎の本
北方謙三の本


書名索引(50音順)

ケータイ版

 

長英逃亡(上・下) 吉村昭 新潮文庫


高野長英。鎖国を批判し投獄されたが、約五年後に脱獄に成功。その後の長英の逃亡生活を克明に描いた小説。

オランダ書の和訳に人生をかけた長英の情熱は、獄中でも消えることがなかった。脱獄を決意した長英は、計画的放火に伴い脱獄に成功した。極度の緊張感の中での逃亡生活で、長英は心身ともに疲労を極めるが、オランダ兵書を和訳したい、という思いだけが彼を支えていた。出獄後、弟子たちの協力を経て全国を転々とした。長英は潜伏生活を送りつつも兵書の和訳に没頭し、そこに生きる喜びを見出した。長英死亡説などが浮上し、捜査の目をくらませたかのように思えたが、長英の和訳書が次第に出まわり、奉行所が再び捜査に乗り出した。これほど高度な和訳ができる人間は高野長英をおいて他にはいない、と。

脱獄から2ヶ月後に政局が変わり、長英の先見性が見直されたが、時すでに遅し。牢破りの罪を犯してしまった長英は運命の皮肉を噛み締めた。

逃亡生活の緊張感がリアルに読者に迫り、私自身が逃亡生活をしているような気持ちにさせられた小説である。そして何よりも注目したいのは著者の描く長英像である。若き日の長英は、当代一の蘭学者として高名だったが、その反面で随分と傲慢なところがあったようだ。これは長英が逃亡生活を送る中で、若き日の自分を振り返りそして悔いるくだりである。主人公を英雄として描かず、むしろ一人の人間として描いた著者に、私は並々ならぬ好感を抱いた。

「桜田門外ノ変」を読んで以来、主に幕末ものの小説を中心に著者の作品を読んでいるが、今後さらに吉村昭の小説にハマりそうだ。

読了: 2000年 5月

評価項目評価
一気に読めた
感動した
勉強になった
知的興奮を覚えた
笑えた
色々考えさせられた
ストーリーが良かった

>> この作品をオンライン書店で購入する
Amazon.co.jp ブックストア 長英逃亡〈上〉新潮文庫
Amazon.co.jp ブックストア 長英逃亡〈下〉新潮文庫

 当サイトでコメントしている吉村昭の本:


Google

  • 会津白虎隊
  • アメリカ彦蔵
  • 井伊大老
  • 開国
  • 麒麟 橋本左内
  • 黒船
  • 黒龍の柩
  • 胡蝶の夢
  • 近藤勇白書
  • 桜田門外ノ変
  • ジパングの艦
  • 草莽枯れ行く
  • 長英逃亡
  • 椿と花水木
    --万次郎の生涯--
  • 天狗争乱 
  • 生麦事件
  • 幕末暗号戦争
  • 武揚伝
  • 燃えよ剣
  • 吉田松陰
  • 酔って候
  • 世に棲む日日
  • 落日の宴
  • 竜馬がゆく
  •  

    Copyright(c) 読みま書架 1999-2007 All rights reserved.