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マラドーナ自伝 ディエゴ・アルマンド・マラドーナ 幻冬舎


ディエゴ・アルマンド・マラドーナ。サッカー通でなくても誰しも名前くらいは知っているだろう。アルゼンチンが生んだ天才サッカープレーヤーが自らの半生を語った一冊。

私が本書に求めたものはディエゴ(親しみを込めて彼をこう呼ぶ)の眩しいようなサクセスストーリーよりも、むしろ1986年のメキシコ・ワールドカップ、対イングランド戦でみせた「神の手」によるゴールや、1994年のアメリカ・ワールドカップでの薬物疑惑などと言ったスキャンダラスな事件についての詳細と、それがどうコメントされているのか、ということだった。

また、本書を読んでいると、ディエゴのサッカーに対する純粋な思いが痛いほどに伝わってきた。純粋なサッカー少年がそのままプロになったが、そこでフットボールビジネスが抱える多くの矛盾に苦しめられた。しかし、彼は挫折や裏切りを数多く味わいながらも純粋なサッカー少年の心を持ち続けていたように思えた。サッカーを愛し続けることが出来たディエゴは素晴らしいと思う。ピッチの上でのディエゴは実に様々を表情を持っていた。足を削られ苦痛にゆがむ表情、ミスを犯し天を仰ぐ表情、試合に負けて人目をはばからず涙する悲しい表情。しかし、何よりもやはり魅力的だったのは前述したどの表情よりも、ゴールの後に見せる歓喜が爆発した表情だった。ディエゴのサッカー選手としての凄さはビデオを見れば一目瞭然であり、彼の功績をわざわざ本で読む必要は無いと思うが、本書にはピッチの外での出来事や彼を取り巻く人々についても多く述べられていた。色々ないきさつを背負ってプレーしていたのだ。それがピッチ上での表情に表れるのは当然だっただろう。

読了: 2002年8月

余談だが、2006年のドイツW杯、スタンドでアルゼンチン代表を応援するディエゴがテレビに映し出されていた。1986年の優勝当時(le coq製)のユニフォームを身にまとい嬉しそうに飛び跳ね、「アル・ヘン・ティナ」を連呼するディエゴ。そんな彼を見ているだけで嬉しくてたまらなくなってしまうのだ。

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ディエゴのプレーは見ている者の本能を刺激する。ひらめき、身体のバネ、ゴールへの強い意思。目が覚めるようなプレーの連続に大満足。また、作品中のインタビューではディエゴならではのコメントも。


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