菜の花の沖(一〜六) 司馬遼太郎 文春文庫
高田屋嘉兵衛。水呑みとして育ち不遇な少年時代を過ごした。やがて海運業者になり、命がけの航海を繰り返すことで次第に嘉兵衛の名が知れ渡った。彼の扱う商品にはごまかしがないことから、商人たちからの信頼を得、検査なしでの商品取引を可能にするまでになった。
嘉兵衛の、商品に対する一流へのこだわりの結果であろう。
やがて高田屋の屋号を持つにいたり、巨大な商船を造船し、蝦夷地と本土を行き交う。蝦夷地開発を手がけながらアイヌとの交流を深めるが、そんな嘉兵衛を幕府が放っておかなかった。公の仕事を受け持つことになったが、そんな折南下する帝国ロシア艦隊と遭遇。日露間のトラブル(ゴロヴニン事件)解消のための人質として、ディアナ号に拿捕された。ロシア領・カムチャツカに連れて行かれるが、航海を通して、艦長・リコルドとの友情が芽生えた。後の日露交渉成立は、彼らの友情によるところが多かったようだ。
読了: 2000年 4月

写真は北海道函館市の宝来町にある高田屋嘉兵衛像
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