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南北朝の梟 童門冬ニ 日本経済新聞社
南北朝時代、南朝の後醍醐天皇の側近として足利尊氏の北朝と戦った北畠親房を描いた小説。タイトルの「梟」とは、この時代に暗躍した主人公、親房を隠喩したものらしい。
足利尊氏(北朝)に京を追い出された後醍醐天皇(南朝)は吉野へ脱出。天皇の命を受けた親房は伊勢地方に勢力を築き上げ、南朝復活の機会を覗った。が、様々な工作や戦闘をもってしても北朝(足利方)を倒すには至らなかった。足利方で私の目を惹いたのが高一族だ。尊氏は高一族の活躍によって支えられていたのではないだろうか。本書にはそれと思わせる節がいくつか見うけられた。
また、親房はしきたりにこだわり過ぎるところがあったようで、物事はかくあるべきだ、と信じて疑わず、人心までをも何らかの枠に入れたがる節があったようだ。彼の目立った功績の一つに、「神皇正統記」を記したことが挙げられるが、その内容と、本書に描かれている彼の性格を考えるとなるほど合点がいく。

北畠氏が祀られている福島県伊達市の霊山神社。

北畠一門精忠と題された碑文

近寄って読むと・・・「南朝名将親房公、曽破尊氏追西海、建武中興、著述神皇正統記」云々とある程度単語が拾えるので大体の意味が分かる。
読了: 2003年1月
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