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孔子 人間,どこまで大きくなれるか
 渋沢栄一(「論語」の読み方) 解説・竹内均 三笠書房


「子曰く、巧言令色には鮮し仁。

口を飾るな、宝は自分の胸の中に積め!」本文より。

耳が痛い限りである。

しかし,ある中国人の友達曰く、「そんなの今の中国人は誰も読まない」のだそうだ。

論語の全てが素晴らしいとは思わないが、本書のように抜粋されたものを読み、さらにその中から印象に残ったものを心に留め、出来ることを実行すれば良いのではないかと思う。

読了: 1992年

本書におけるこの孔子の思想は実践的ではあるが、一方では政治的に利用されてきた面もある。儒教には人民のモラルをコントロールする強制力があったのだ。それに反する形で発展したのが老子・荘子に見られる老荘思想だ。自然に帰ることを旨とし、文明社会に対して否定的だが知識人たちには受け入れられた。どちらか一方の思想のみを支持するのは人間のありかたとして不自然であるというところだろうか。建前は孔子の儒教、しかし本音は老荘思想。それが当時の知識人たちには一般的な姿勢だったようだ。中国を代表する2大思想の狭間に身を置くことで、現代社会で見なければいけないもの、または見なくても良いものが自分なりに見えてくるかもしれない。

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