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羆嵐 新潮文庫
一頭の巨大な羆の出現が平穏な村を戦慄させた。北海道天塩山麓の開拓村で起こった獣害史上最大の惨劇にまつわる一部始終を語った小説。
とある一家の軒下に干されたトウキビが羆に食い荒らされた。その夜は馬が異様にいななき、忍び寄る恐怖が否応にも読者に伝わってくる。羆の行動は次第に大胆になり、やがて人を襲うようになった。被害者の死因が羆によるものだと判明した後はまさに恐怖の連続。人々はかすかな物音に脅え、羆は予告なしに人家を襲った。そして羆は最初の被害者の通夜の席にも現れた。人肉の味を知った羆は新たな人体を求め、最終的に6人の男女を殺害した。隣村からの救援も効果が無く、最後は熊撃ち名人として知られる老人に撃退を依頼することになった。
淡々と事実を述べる著者の文体が恐怖を一層引き立てる。闇に脅える村人の心理や羆の周囲に蔓延する荒々しい空気。その演出効果はまさにホラーだった。
読了: 2003年5月
| 評価項目 | 評価 |
| 一気に読めた | ★ |
| 感動した | |
| 勉強になった | ★ |
| 知的興奮を覚えた | ★ |
| 笑えた | |
| 色々考えさせられた | |
| ストーリーが良かった | ★ |
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