甲斐の大蔵藤十郎(のちの大久保長安)は黄金精錬に長けた技術者だった。
甲斐の金鉱の存在は、織田、上杉と対抗する上で重要な役割を果たしていた。しかし、信玄亡き甲斐に混乱が生じ、やがて長安は徳川家に仕える。その後天下の金銀鉱山を掘りまくり、「黄金の男」と称された。 続きを読む
甲斐の大蔵藤十郎(のちの大久保長安)は黄金精錬に長けた技術者だった。
甲斐の金鉱の存在は、織田、上杉と対抗する上で重要な役割を果たしていた。しかし、信玄亡き甲斐に混乱が生じ、やがて長安は徳川家に仕える。その後天下の金銀鉱山を掘りまくり、「黄金の男」と称された。 続きを読む
中国が魏、呉、蜀に三分され、それぞれが覇権を争った時代を三国時代と呼ぶようだが、黄巾の乱から三国鼎立までの群雄割拠の時期がより波乱に満ちている。それは本書でも例外ではない。
その時代の英雄の一人として呂布がいた。彼は無敵の騎馬隊を率いて各地を転戦し、天下を掻き回した。その武勇は中国全土に鳴り響いたが、一方でセンチな心をも併せ持っていたようだ。本書に描かれたそんな呂布の一面を垣間見たときには救われたが、余りに繊細過ぎて痛ましくも思えた。勇猛且つ繊細といった点では、張飛も良く似ていた。 続きを読む
ロシア皇太子ニコライが来日訪問中に襲われた。明治日本を戦慄させた大津事件を描いた小説。
ニコライ来日に際し明治政府は国をあげて彼をもてなしていた。長崎入港後,ニコライ一行は日露両国の厳重な警備のなかで各地を訪問。 続きを読む
外相小村寿太郎は日露戦争後の条約締結を担ってポーツマスに派遣された。ロシアを含む列強との熾烈な外交を描いた小説だ。
ルーズベルト大統領の仲介でかろうじて戦勝国となった日本だったが、条約締結に際しロシアに強気な態度を取れるような底力は日本には残っていなかった。 続きを読む
不倫を重ねていた妻を殺害し、その不倫相手に傷を負わせ、さらにその自宅に放火して相手の母親を死に至らしめた主人公が、16年の服役を終え仮釈放された。
服役中、主人公は拘束されない生活を強く望み、少しでも早く出所できるようにと勤勉な生活態度を心掛けていた。果たして、いざ仮釈放が決まり社会生活を始めたが、彼は多くの事に戸惑いを覚えた。16年間に渡る服役生活で身に付いた習慣が抜けきれなかったのだ。 続きを読む