幕末にひと騒動起こした水戸藩の天狗党。彼らの挙兵のいきさつは思想の影響だったり御家事情の拗れだったりと複雑だ。そんな天狗党の乱の一部始終が語り口調で進んで行く、文字通りの叙事詩。
語り手は天狗党首領・武田耕雲斎の四男。騒動から約30年後に当時を思い出しながら語っていくという設定だ。騒乱の中心人物というわけではないが、軍の中枢から離れていたというわけでもない。当時の様子を具体的且つ客観的に見るのには程よい位置に居た人物といえる。 続きを読む
幕末にひと騒動起こした水戸藩の天狗党。彼らの挙兵のいきさつは思想の影響だったり御家事情の拗れだったりと複雑だ。そんな天狗党の乱の一部始終が語り口調で進んで行く、文字通りの叙事詩。
語り手は天狗党首領・武田耕雲斎の四男。騒動から約30年後に当時を思い出しながら語っていくという設定だ。騒乱の中心人物というわけではないが、軍の中枢から離れていたというわけでもない。当時の様子を具体的且つ客観的に見るのには程よい位置に居た人物といえる。 続きを読む
過激な攘夷論者たちの間で最も過激といわれた水戸藩。その中に苛烈を極めた武装集団がいた。天狗党。
彼らは筑波山で挙兵し、例幣使道を通り日光東照宮を目指した。栃木町、宇都宮、鹿沼、今市などを通るが、彼らは行く先々で住民たちから恐れられ、また時には地元住民から圧力を受けるなどして、厄介者の印象が拭えない。 続きを読む