耶律楚材/陳舜臣

草原に一大勢力を築いたチンギス・ハーン一族に仕えた名参謀・耶律楚材の生涯を描いた小説。

楚材の父はまだ見ぬ草原の覇者の出現を予感していた。そして数多くの書籍を息子に書き残した。これから現われるであろう巨大な力に備えるために。楚材は父の死後もそれらの書籍を読み続けた。 続きを読む

明石元二郎 -日露戦争を勝利に導いた天才情報参謀- /江宮隆之

日露戦争において、ヨーロッパを舞台に諜報活動を行った情報参謀、明石元二郎の生涯を描いた小説。

幼いころの元二郎はいたずら好きなやんちゃ坊主だったようだ。身なりもだらしが無く一見ずぼらだが、頭脳が抜群に良かった。「孫子の兵法」を特に好んで読んでいたようだ。士官学校、陸軍大学を優秀な成績で卒業した元二郎は、参謀本部付を命じられた。 続きを読む

運命の劇場/落合信彦

務めていた会社を辞め、世界を一人歩きする池浦謙二。旅の途中で、海外で活躍するオイルマン・佐伯剛と出会い、佐伯にすすめられるままにオイルビジネスを始めた。

佐伯に従事することにより自らも成長していく池浦謙二。オイルビジネスに命をかけ、ある程度の成功を収めるがやがて暴走。佐伯の助言を聞き入れなくなった池浦は、やがて大規模なアマゾン開発に乗り出し、世界中を敵にまわしてしまった。好青年だったはずの池浦は変わり果て、佐伯の胸には深い悲しみが… 続きを読む

カリナン/春江一也

主人公、柏木雪雄は名門銀行の幹部役員だったが、詐欺横領の罪により刑務所暮らしを余儀なくされた。全てを失った柏木が本当の自分を探すべく出所後に旅に出た。その旅をしていく過程のなかでの人々との出会いを描いた作品。「プラハの春」、「ベルリンの秋」に続く春江一也第3作。

柏木は判決後、独房の中で自分の心と向き合う日々が続いた。そんな日が続くなか、雪雄は幼き日々の記憶を辿っていた。彼が生まれ育った所は1940年当時のフィリピン、ダバオだ。 続きを読む

金正日暗殺指令/落合信彦

サン・フランシスコで射撃場を営む、元米軍傭兵、小暮譲二が、ワイルド・ドラゴンズを率いて再び戦場へと向かった。ターゲットは北朝鮮。作戦のコードネームは、”オペレーション・ターミネーター。”その戦場の描写は、臨場感にあふれていた。

この小説では、北朝鮮を巡る各国の動きが描かれていた。果たしてどこまでが小説でどこまでが真実なのであろうか。真実性と創造性がうまくかみ合った時、作品に迫力がでる。この小説はその典型ではなかろうか。 続きを読む