16編に及ぶ著者の読書論と1編の対談から成る。
著者自身の学生時代の読書法から始まり、若い頃の濫読が後年の読書生活を支えるであろうことが語られる。また、ある作家の全集を読むことも読者に勧めている。作家のより深いところを手探りする精神作業によって、書物の向こうに人を見ることの重要性を説いているのだ。 続きを読む
16編に及ぶ著者の読書論と1編の対談から成る。
著者自身の学生時代の読書法から始まり、若い頃の濫読が後年の読書生活を支えるであろうことが語られる。また、ある作家の全集を読むことも読者に勧めている。作家のより深いところを手探りする精神作業によって、書物の向こうに人を見ることの重要性を説いているのだ。 続きを読む
モーツァルトがいかに天才的な音楽家であったか。ゲーテ、トルストイ、スタンダール、シェイクスピア等、種類の違う様々な芸術家たちを登場させながらモーツァルトが論じられている。
当然ながら著者自身が傾倒していた時期があったようだが、モーツァルトの曲から感じ取るものが常人とは違う。その世界で生きている人間や趣味が高じている人、あるいはもともとその手のセンスがある人ならまだしも、私には単なる心地よい「音」でしかない。その根底に「かなしさ」(tristesse、もしくはtristesse allante)を見出せるのは単に耳の問題だけではなさそうだ。 続きを読む
批評家・小林秀雄と、数学者・岡潔の対談集。
学問について語るところから対談が始まり、芸術、酒、科学、数学などについて話題が展開されていく。 続きを読む
私が初めて、一般的に言う「難しそうな本」を自ら購入し、そして食い入るように最後まで読みきった本だった。
高1くらいの時だったと思う。私が好きな作家、隆慶一郎が著者に師事していたというのを知ったのはずっと後になってからの事だった。(著者には随分叩かれたようだったが) 続きを読む