チェチェンの活動家がミサイル発射を企てた。ターゲットは日本。ところが、ロシア政府から対応依頼を受けた日本政府には打つ手が見つからない。そこで白羽の矢が立ったのは抜群に頭の切れる4人の詐欺師たちだった。政府の密命を受けた彼らがチェチェンに乗りこんだ。と、こんな感じで話がすすんでゆく。
今までの著者の作品から考えて、ニヒルな笑いを誘うようなジョークを期待していたのだが、本書にそれはなく、むしろ思わず吹き出してしまうような笑いが多かった。
若干お笑いがくどいと感じる所があったが、文章だけでここまで笑えた本は極めて少ない。つかみ所のない登場人物たちからは、今までの著者の作品の登場人物とはまた違った人物像が見られ、新鮮さを覚えた。本文中では、
「詐欺師に二言はありません」
と来たもんだ。
ん?え?詐欺師がそれでは仕事にならんでしょう(笑)
読了: 2001年 6月